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2016.04.23 08:40|農業日誌
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野生ラベンダー精油のご紹介 「リアンネットショップ
最寄りのお取扱い店 「リアンお取扱い店リスト

こんにちは。
最近は日がどんどん長くなり、
ここブルターニュでは20時くらいにやっと暗くなるくらいになってきました。
因みに6月は23時30くらいまで明るいです。
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行者ニンニクの花

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最近はもっぱら野草摘みに出かけたりする毎日です。
森の中一人で籠を持って歩いていると、「ある~日、森の中・・」と歌いたくなってしまう。
私はそれほど自然の中にいるととっても気分が上がる。
刺激的な開放感と緊張感。お家に帰りたくなくなる。

でもただ収穫という訳ではなく
一応プロっぽく植物を観察しながら歩いている。
「モミの葉はもう少しでつぼみが開きそう」だとか、
「9月くらいにここに戻ってくればヒースが沢山採れそう」だとか
「川があるからメドウがありそうだ」とかブツブツ言って。

思えば、小さい頃から山に住んでいた私の趣味は「寄り道」。
いろんな虫や植物を触って一人で遊んでいた。(もちろん痛い目みたことも沢山)

「あんたは学校から帰ってきたかと思えば、
毎日ランドセルを玄関にほっぽり投げて夕日が沈むまで帰ってこなかったよ」

母に呆れたように何度も言われた。
要するに子供の時の私と何ら変わらない私がそこにいるのだ。
それが私の好きな事なのだから「採集」の仕事とは運命的な出会いだと思う。

4月中旬、この時期うちの周りでは
ネトル、野イチゴリーフ、ブラックベリーリーフ、行者ニンニクなどが収穫の最盛期を迎えている。
春はなぜかこのようなデトックスの効能があるハーブが沢山できる。
これは人間や動物にとって冬にため込んだ毒素を排出するのにとても合理的にできている。
自然は凄い・・
今回はこの4種類のデトックス系ハーブのフランスで民間に伝わる薬効をご紹介します。

ネトル(イラクサ)urtica dioca
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前回も紹介しましたが、
フランスの有名なハーブ研究家 Christophe BERNARDのサイトや
色々な薬草の本を翻訳してもっと深くご紹介したいと思います。

ヨーロッパでは一番効果的なハーブとして好かれているネトル。
私の愛用書Thierry Theveninの「les plantes sauvages(日本語翻訳本なし)」には、

「この世に1種類だけハーブを残せるとしたら間違いなくネトルを選ぶだろう」

と語られているくらいなのだ。
それくらいのスーパーハーブ。
収穫は冬明けから花が咲くまでで、収穫後は黒くなりやすいので素早く乾かすのがポイント。

主な効能:
止血作用、収れん作用、血流活性作用、肝臓、腎臓、胆嚢を浄化、尿酸と脂肪を排除、糖尿病やリュウマチに良い、など

そしてさらに朗報!!
天然マグネシウムとしてのネトル

1950年代から工業用食品が浸透し、美しさと耐久性を追求された栄養価ない野菜や果物が出回るようになりました。
いくらバランスの取れた食事を摂取していたとしても、マグネシウムが欠乏していないと言い切れない時代です。
しかしなんと足りなくなったマグネシウムをネトルのハーブティーが補ってくれるという朗報です!

イオン化マグネシウム
マグネシウムが豊富なアーモンドなどの食品を摂取する場合、
最初にマグネシウム分子を抽出するために食べ物を消化する必要があります。
しかし近日多くの人々が消化器系の働きに問題があり食品に含まれるミネラルをうまく吸収できないのです。
ネトルの葉を煎じるとイオン化された形でミネラルを抽出することができます。
つまりハーブティーにして摂取すると、消化する必要がなく
ミネラルを身体に取り込むことができます。
こうして腸粘膜を通してイオン化したマグネシウムMg +、カルシウムCa ++、カリウムK +のほぼ完全な吸収が可能になります。

ハーブティーの乾燥ネトル20グラムは、マグネシウム元素の約200mgを(Paul Bergnerの分析を参照)、
つまり一日に必要な摂取量に相当します。
最近疲れやすい方、疲れが取れない方、偏食が多い方などマグネシウム不足だと思われる方は是非お試しくださいね。

野イチゴ Fragaria vesca
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主要成分:タンニン、ビタミンC、フラボノイド、アセチルサリチル酸

内用
18世紀に、リンネの名前で有名なスウェーデンの博物学者は、痛風治療にイチゴの葉を勧めます。
同時に、オランダの医師と植物学者ハーマンブールハーフェは、
痛風を治療するためだけではなく結核を治療するために利用しました。

利尿作用:腎臓結石、膀胱や腎臓の障害、また痛風やリウマチに対して有効と言われています。
収れん作用:下痢や腸炎に。下剤効果や利尿効果の両方を備え、動脈硬化症、石、赤痢や肝臓の病気の治療に推奨されます。
鉄が豊富で貧血や結核を持つ人々にお勧めされます。高血圧にも。

外用
うがい薬としてイチゴの葉と根の煎じ薬は口腔衛生に良いと言われています。
扁桃炎を治療するのにも役立ちます。傷を癒し、肌を美化するそうです。

見分け方のポイント
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野生のイチゴはバラ科の草本植物です。
葉の先端が他の部分よりも少し出ているのが、ニセ野イチゴと見分ける方法です。

ブラックベリーの若葉 Rubus fructicosus
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ヨーロッパでは至る所に生えていて、生命力が強いため嫌われがちなこの一見厄介な植物。
確かにバラのような棘が服や皮膚に引っ掛かったりすることがよくある。
(ちなみに私はよく悲鳴をあげてしまうが、誰も助けには来てくれない・・
それからもし私の服に穴が開いているのを見かけたら、大抵この子が原因です。)
収穫するときは手が傷だらけになりがちだ。
上記のハーブと同じタンニンとフラボノイドが豊富です。

内用
収れん作用、下痢止め : ウイルス寄生虫や細菌、下痢に勧められます。
抗酸化作用および抗ウイルス作用 : 成分のタンニンが体内のウイルスの侵入を制限すると言われています。

外用
皮脂のバランスを整える働き : にきび、ヘルペスおよび湿疹などの皮膚疾患に。
収れん作用 : 虫歯の予防(マウスウォッシュやうがいで)、歯肉炎、扁桃炎、咽頭炎および歯痛。
抗菌作用。 

ブラックベリーの実は美味しいがちょっと酸っぱいのでジャムにして食べるのが一般的。

しかしよく林の中に生えており、実はこれは植物の生態系を守るのに欠かせない役割をはたしています。
ブラックベリーの下に生える木の実などを動物から守るのに役立っているのです。

こちらも昔から喉の痛みを鎮めるに使われてきたハーブ。

口内洗浄用の煎じ茶レシピ
10gの乾燥したブラックベリーの葉と10gの野イチゴの葉を1リットルの水に一日つけます。
それから30分沸かして蓋を閉めたまま冷やします。
濾して数週間のうちに使い切りましょう。
扁桃炎、口内炎、のどの痛み、歯茎の炎症などにお試しあれ。

行者ニンニク Allium ursinum
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フランス語で「ail des ours」熊さんのニンニクという名前が付いています。
日本語の名前より可愛いけど、熊さんにはなるべく会いたくない。

葉にはビタミンCが多く含まれる。
デトックス効果があるため、皮膚の炎症に良いが、乾燥させるとその効果はなくなるという。
消化器官を調整してくれる効果もあると言われる。
その他には血圧を下げる効果もあり、私の経験では、農業学校時代みんなで摂取すぎて、
低血圧になって力が出なくなる人が続出していたので、もともと低血圧の方は気を付けて摂取しましょう。
また、セレンと硫黄アミノ酸が豊富なため、
ナチュオパシーではアルミニウムなどの重金属中毒のレメディーに使う事があるそうです。

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私はオリーブオイルに漬けてペストを作ります。
これはガーリックトースト、ピザなどイタリアンな料理を作るときに便利ですし、なんといっても美味しい!!
低血圧なのに食べたら止まらないのです。

                         
このブログページはあくまでもフランスの民間療法をご紹介するものです。
ご紹介した効能を保証するものではございません。
具合が悪い場合は病院に診察に行きましょう。

そしていきなりですが、栽培を始めたキノコの菌から初キノコができました!ヒラタケです。
一個って・・
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一日の疲れを癒すにはやっぱり露天風呂だにゃ。DSC_2676mini.jpg
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Author:aromedefrance
こんにちは。フランスに来て10年。アロマセラピストとして講師をしていた傍ら、自分でエッセンシャルオイルを造るため、フランスのハーブ農家さんの元、修行を重ねる。ここでしかないハーブ、アロマ情報をシェアしていきます。英国IFA認定アロマセラピスト、仏国農業省認定ハーブコースサティフィケート取得

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